スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 | ∧top | under∨
上高地-北穂高-奥穂高-前穂高-上高地
2016-10-08 Sat 11:06



 7月の勝山市街~白山の山行中に右膝を痛め、休足期間を設けたにもかかわらず8月の白山禅定道トレイルマラソンで再発し、9月の市民駅伝は出走することができなかった。このまま登山シーズンを終える事に焦燥感を覚え、何としてでも高山帯に1泊2日で行く事とした。

 とは言え、脚が故障中につき無理できない上、7月以降はトレーニングしていないことから大幅なパフォーマンス低下が予想される。これまでの様なコースタイムをガシガシ削っていく山行は望むべくもない。無難に回れる山は…折角の機会なんやから、今まで言った事のない所に行ってみようか。で思いついたのが上高地発着の北穂-奥穂-前穂縦走。これまで上高地に行った回数は3回。高校~専門学校時代に行ったっきりで相当ご無沙汰だ。そして今回人生初めて足を踏み入れる涸沢。あの有名なカールから望む穂高連峰を自分の目にも焼き付けておきたい。更に、前穂も初めて登頂する。奥穂以降の登山道は果たしてどれほどのものか。国内ではメジャールートとして知られたこのコースだが、自分としては未知なる世界だけに期待に胸が大きく踊った。

 前日夜、勝山を後にして一路平湯へ。槍穂方面といえば新穂高ばかりベースにしていたが、初めてのアカンダナ駐車場。ここからバスで上高地に向う。10月に入った事と台風が通り過ぎた直後であるため駐車してある車は少なめ。心配していたバスに乗れない心配及び上高地渋滞は避けられそうだ。この日の夜はさほど気温が下がる事はなく、快適に眠ることができた。

 明けて翌朝。日の出が近付いても車が増える気配は無い。朝食・登山準備を済ませバスターミナルへ。待っている客は20人ちょいと言ったところか。定刻どおりバスは到着し、つつがなく上高地へ。釜トンネルを抜けてから広がる景色は自分にとって新鮮なもの。20年前の記憶はほとんど残っておらず、梓川の美しい流れに見とれるうちにバスは到着した。

 バスを降りて最後の身支度を整える。さて、登山口はどこか?バスターミナル周辺はもっと栄えていて建物が立ち並んでいるイメージがあったが、幾つかの大きな建物があるだけであった。周辺図を見て方角を確かめ河童橋方面へと向う。空は台風一過の青空であり、気温も最適。走りはしないが速歩で進んで今の自分の実力を探っていく。
2016ho01.jpg

 河童橋を過ぎて観光客はごそっと減少し、周囲は登山者だけの世界となる。今のところ身体に不調は感じず順調なペースだが、如何せん単調な林道歩きには飽きてしまう。普段見ることのない山の稜線を眺めて山座同定をしたりするが、ずっとそれだけで時間を潰せるわけでもない。前を歩く登山者を追いながら黙々と脚を進める。こうして横尾まで進み、小休止することにした。小屋の周辺では多くの登山者が休んでおり、登山シーズン最終盤とは思えない賑やかさだった。
2016ho02.jpg
2016ho03.jpg

 さて!横尾大橋を渡っていよいよ未知なるトレイルへ!これまでの林道歩きとは違い、手入れの行き届いた登山道を進む。やっぱ土&岩の道のほうが自分は好きやわ。しかし、樹林帯に入ると前日の台風の影響でなぎ倒された樹木が幾本も行く手を塞いでいた。これは昨日まで山にいた人は大変やったやろうな。テントなんか張った暁には確実に飛ばされたやろ。

 散発的に倒木エリアが出現したが、何箇所かではチェーンソーを持った方々による復旧作業が進められていた。整備ありがとうございます。本谷橋を過ぎた頃から徐々に植生が変化しだし、彼方の景色が展望できるようになってきた。おぉ!涸沢カール!紅葉もピークを過ぎてしまったため、雑誌などでお目にかかる絶景とまではいかなかったが、それでも青空をバックにした涸沢カールは美しい。北穂・涸沢岳・奥穂・前穂を一望できる特等席と言えよう。
2016ho04.jpg

 涸沢小屋を前にして脚の疲労はなかなかのもの。ここから幕営地である北穂小屋までは、更に傾斜を増したワンピッチとなっている。涸沢小屋で十分な休息をとらねば。ここではカレーを食し、エネルギー補給は完了。いよいよ本日の大一番、北穂南稜へと脚を踏み入れた。久方振りの激斜急登。既に脚は疲労を隠せず、ストックワークで誤魔化しながら何とか進む。何も考えずに黙々と進むと、眼下に広がる涸沢テント群。今日の幕営数は少ないものの、それでも色とりどりのテントを眺めるだけで心が和む。あぁ、いま山ん中にいるんやなぁ。と登山中である幸せを噛み締める。辛くはあるが、周りを見わたせば自分の大好きな景色が広がっている。これぞ至福のひと時。
2016ho05.jpg

 ほうほうの体で北穂小屋に到着。これまでに何回か通過したことはあったが、幕営するのは初めて。つーか、ここで幕営することも今回の登山の大きな目的の一つ。幕営地は比較的広いが、槍の肩のような岩場の狭平地にテントを張るかたち。小屋からも離れているので、できるだけ上部の小屋に近い地点に幕営する。幕営完了したらいつもの如くする事がないので、小屋に行って時間を潰す。軽食タイムはすんでしまったため、コーラを購入して北アの山並みを愛でる。
2016ho06.jpg

 その後テントに戻り午睡をした後、日没風景を撮影しに北穂山頂へ。丁度飛騨側に雲海が広がり、白山方面に沈む太陽が美しく輝いていた。山小屋に宿泊しているお客さんも何人か眺めに来ている。小屋締めが近いこの時期、快晴の風景を楽しめる機会はそれほど残されていないだろう。小屋スタッフの方もこの光景を撮影していた。茜日が雲海の彼方に沈み、気温が下がってきた。テント泊の人間は体温を奪われるわけにはいかないので、そそくさとテントに戻る。この日の幕営者は都合3パーティーといったところだった。
2016ho07.jpg
2016ho08.jpg
2016ho09.jpg
2016ho10.jpg

 夜の帳が下り、長い山の夜が始まった。何もすることがないので睡眠に徹する。しかし、装備を削って軽量快速登山装備の自分にとって、この時期の3000mテント泊は防寒の観点で貧弱といえた。身に付けている服装は、登山用アンダーウエア上下(薄手)・コンプレッションウエア上下・ダウンジャケット・レインウエアのみ。シュラフも軽量化を第一に考え、掌サイズの夏用インナーシュラフ。地面からの冷気が体温を奪っていく様を身をもって感じ取ることができた。この日は一晩中晴れ渡っていたものの、放射零曲には至らなかったため、そこまで寒さに苦しめられる事はなかったが、夜中に何度も目が覚めたのには参った。ダウンパンツとかマットとか工夫せんとあかんな。

 そのような有様で4時には起床し、星空撮影に向った。丁度月は沈み、冬の星座が奇麗に瞬いている。様々な角度から条件を変え撮影し、槍ヶ岳や笠ヶ岳、奥穂前穂のシルエットを挟み込みつつ様々な星野を撮影した。そのうち東空が明るさを増し、日の出の時刻となった。今日は信州側も見事な雲海。絶景かな。神々しい風景に見とれるうちに完全に夜が空け切り、登山者が行動を開始する時刻となった。私も早い時刻に出発して行動する予定だったが、撮影に夢中になっていたらどんどん時間が経過してしまい、まさかの0700撤収行動開始となってしまった。
2016ho11.jpg
2016ho12.jpg
2016ho13.jpg

 今日最初のワンピッチは北穂から穂高岳山荘まで。何度か通っている道なので不安はない。昨日の疲労も残っておらず、快調に脚は進む。穂高岳山荘を通過し、奥穂高岳へ。この日も登山者はさほど多くなく、自分のペースを守って歩く事ができた。無事奥穂高岳を登頂し、いよいよ待望の前穂高岳へ。こっからは全く知らないルート。期待に胸躍らせて足を踏み入れる。しばらく歩いて抱いた感想は、槍ヶ岳の西鎌尾根に似た雰囲気があるなと。狭い尾根線を所々左右にルートを振りながら進んでいく。岩・ガレ主体の地質であり、細かなアップダウンもあることから、速いペースを維持することは困難だった。

 吊り尾根は想像以上に長かった。下り主体のルートやろと勝手に思っていたのだが、細かなアップダウンが連続する嫌らしいルートだった。しかも、奥穂高岳以降登山者が急に増加した。狭いルートかつ危険地帯でもあるため、そうそう追い越すことはできない。苦難の道を辿り紀美子平へ。ここでザックダウンし、前穂高岳へとアタック。身軽になったこともありピークへの急斜をテンポ良く登る。丁度紀美子平で皆が休んでいたため、前穂往復は人が少なく歩きやすかった。

 前穂到着。思ったよりも山頂広い。展望は良好で、北ア南部の山々が間近に見て取れた。眼下にはこれから下る上高地。遠いな。足腰が鍛えられていない状態で、あそこまで下るのは至難やわ。と軽く絶望織り交ぜつつ山頂を後にする。紀美子平に戻りザックアップ。さーこっから重太郎新道の下り。アルプスの景観もここまでかね。しっかりと目に焼き付けた。

 重太郎新道の下りは地獄だった。これまで最狂の下りは飛騨沢だと感じていたが、それをも上回る苦難。つーか飛騨沢とは道の質が違う。飛騨沢は瓦礫・ゴーロを踏みしめつつ見通しの利くルートを延々と進まねばならない地獄。重太郎新道は、基本土と下草に覆われた道で、周囲を広葉樹林に包まれた見通しのあまり利かないルート。しかも急斜ながらも斜度が一定せず、リズムが掴みにくい。良く整備されており危険な箇所はほとんどないが、休憩できる岳沢ヒュッテまでの時間を考えると、ワンピッチで歩きとおす事はなかなか厳しい。

 途中、韓国人パーティーと言葉を交わしつつ何とか岳沢ヒュッテへ。ようやく辿り着いた。体力気力共に相当削がれた。コーラを購入し、売店を物色。手拭いの色合いが良い。緑を基調とした好みのデザイン。迷わず購入。その他にも見栄えの良い小屋グッズが各種取り揃えてあった。さて、ここで昼食を摂っても良かったのだが、上高地までワンピッチともなれば里心が付く。こっからは巻きで下って上高地でメシを喰うことにした。

 そうと決まれば気持ちは軽い。脚は重いが快調に下る。気分的にはあっという間に河童橋に到着。昨日よりも圧倒的に観光客が多い。人をかき分けて何とか対岸へ。上高地は人手多いかな…と不安に包まれつつバスターミナルへ到着。圧倒的観光客。食事処も人であふれている。なんて事だ。上高地で食事を摂ることを諦め、売店でチップスターを購入して昼食代わりとした。ポリポリ食すうち、アカンダナ駐車場行きのバスが到着。ようやく短い北アルプスリハビリ登山は幕を下ろしたのだった。
スポンサーサイト
別窓 | 登山 | コメント:0 | トラックバック:0 | ∧top | under∨
<<2016年 反省会 | cyan | 西穂独標>>
コメント
∧top | under∨
コメントの投稿
 
 
 
 
 
 
  管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
トラックバックURL

FC2ブログユーザー専用トラックバックURLはこちら
∧top | under∨
| cyan |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。