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sea to summit2014 DAY5
2014-08-13 Wed 08:34
 起床は予定通り0330。無常にも雨の音。玄関先で遭対協の隊員さんが佇んでいたので、しばし話を。予報では回復しそうだが、今ひとつ雨脚が弱まる気配を感じない。野口五郎岳方面は吹きっさらし地帯が延々と続くので、明るくなってからのほうが無難。結局、昨夜懸念された不安が的中してしまう結果となった。部屋に戻り、用意してもらっていたおにぎりを食べて時間が経つのを待つ。他の登山者達もボチボチ起床し、準備に取り掛かっている。気の早い人たちは、0500前には出発している。高瀬ダムに向って下山するだけの人だろう。下界が恋しい。

 小屋の人たちの朝食が終わり、いよいよ皆が出発に取り掛かる時間となった。同室だった滋賀・松本の親爺さんたちも合羽を着込んで玄関に向う。一時は停滞も頭をよぎったが、昨晩親爺さんたちに励まされた事を思い出し、雨中行動する事を決断した。自分も速攻で合羽を身に付け、ザック類も雨中行動対策を施し、玄関へ向う。遭対協の隊員さんも笑顔で送り出してくれる。小屋の親爺さんからも一声貰った。よし。行こう。松本の親爺さんと別れを惜しみ、ただ一人野口五郎岳方面へと足を踏み入れた。
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 烏帽子小屋を出て暫くは樹林帯。雨風を感じるが、さほど苦に感じることはなかった。しかし、その後、稜線に出ると様相は一変。天狗山荘出発時に匹敵する暴風雨。今回は暴風だけでなく大粒の雨も伴っているため、苦痛は倍以上。その上、ザックカバーを装着している事から、ザックカバーが飛ばされる心配も大きかった。何故なら、ザックカバーを固定するためのバンド(ザックの背面を通して固定する物)が届かず、サイドポケット近辺の紐に緊急避難的に巻きつけただけだったのだ。これでは、強風が吹き込んできたら一たまりも無く吹き飛ばされてしまうだろう。よって、行動中は常に風上側に余裕を持たせた配置になるよう気を配らなければならなかった。

 幾つかピークを越えた。正直、ガスと強風と大雨により、現在地の把握は困難だった。いつ三ツ岳を過ぎたのか分からないし、野口五郎小屋に近付いているのかどうかも分からなかった。消化器系・膝を含めて体調は悪い。天候も悪いため、自分がどの程度のペースで歩けているのかサッパリ見当が付かなかった。しかし、何の前触れも無く道端に「400m」と書いた石が置いてあることに気付いた。何が400m?三ツ岳山頂?野口五郎小屋?野口五郎岳?三ツ岳山頂やったら軽く死ねる。想定45分のところを1時間半近くかけて到達するなぞ考えたくもない。野口五郎小屋やったら嬉しいけど、ちょっとペース速すぎやろ。野口五郎岳は更にないな。と考えつつ、300m、200m、100mと近付き、目の前に小屋が現れた。歓喜の咆哮を上げながら入口に回りこみ、小屋にお邪魔させてもらった。
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 野口五郎小屋に入ると、番台にスタッフと食堂に数名のお客さんが佇んでいた。冷ややかな視線を感じたので、土間の片隅で一寸だけ休憩させてくださいとお願いし、カロリーメイトを食べる。何か誰も話しせんし、非常に雰囲気が重たかった。招かざる客を痛感したので、5分とたたずにザックを背負い、小屋を後にした。

 心で泣きながら野口五郎岳へ登る。途中、ルートが分からなくなり周囲を徘徊したが、5分程度でルートに復帰し、事なきを得た。そして知らぬ間に下り斜面へ。知らん間に野口五郎岳を通過していたらしい。この悪天候に引き返す気力もなく下りに進む。ここで雨中行動嫌いの性格が為せる業か、速歩から走りに変わった。基本、山の中では走れないのだが、あまりの悪天候と雨中行動のストレスからNT-Dが発動し、野口五郎岳の下りを目一杯走った。今回の山行で走ったのはこの箇所だけ。よっぽど早く行動を終えたい衝動に駆られていた証左だろう。

 雨風とも治まる気配の無い中、水晶小屋に到着した。古びた外観の小屋だったが、中に入ると小奇麗に整備されており、土間の雰囲気も明るかった。番台にいたスタッフにカップヌードルを注文し、一息つくことにした。傍にいた兄ちゃんに声をかけられ、喰いながら話す。前日は雲の平で泊まったらしく、景色は最高だったとの事。羨ましい。私もいつかは雲の平に行ってみたいものだ。北アルプス奥部に位置していることもあり、なかなか足を踏み入れる機会がない。2泊3日くらいでじっくり歩きたいエリアだ。
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 さわやか兄ちゃんと互いの健闘を祈りあい、店員さんと手拭い・Tシャツデザインの良さを語りつつ水晶小屋を後にした。非常に雰囲気の良い小屋。また今度宿泊しに来たい。水晶小屋を後にすると、いよいよ鷲羽岳へ。この日一番の登りだ。集中を切らさず只脚を進める。幸いカップヌードル摂取後の吐気はなく、無事エネルギー変換が成されているよう。体が調子を保っている間に登れるだけ登らねば。
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 何の感慨もなく鷲羽岳登頂。本来であれば、裏銀座・雲の平とその周辺の山々・薬師岳・槍穂連峰・表銀座の山々が一望できる秀峰なのだが、当然の如く視界は50m程度。お陰で未練なく下山の途につけたが。リズムよく下り、11時には三俣山荘に到着することが出来た。天候・体調が悪すぎた場合、最悪ここで行動終了も覚悟していたが、午前中に到達できた事を喜んだ。スカイレストランに上がり、食事をする事に。しかし、カップヌードルを食べてから間がなかった為、さほど腹は減っていない。仕方なくホットカルピスを注文する事にした。が、これが曲者。なぜか注文してから提供されるのに20分も要してしまい、貴重な時間を浪費した。こんなんやったら注文せんとスルーしてたのに。客もさほど多くなかったのに、全く以って想定外のタイムロスだった。
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 速攻でホットカルピスを飲み干し、ザックを背負って双六方面へ。こんな悪天候なのに思いのほか登山者は多い。所々で渋滞に巻き込まれる事態となった。これも大いなる想定外。こんな所で渋滞が発生するとは。仕方なく最後尾を大人しく付き歩き、双六山荘へと向った。
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 三俣山荘以降のタイムロスにより、本日中の槍ヶ岳山荘到達は困難となった。無理をすれば行けるのかもしれないが、西鎌尾根を3時間半登る事を考えると正直厳しい。天候・体調共に優れない今、このチャレンジは無謀と言える。大人しく双六小屋に宿泊し、今日も鋭気を養う必要がある。そう決まると気は楽なもので、歩くスピードも自然とゆっくりになった。

 こうして13時、双六小屋到着。今まで泊まってきた山小屋とはスケールが違い、各施設も充実した山荘だった。宿泊手続き前に合羽を干し、次いで手続きを済ませる。部屋に案内され、着替えを用意し乾燥室へ。着替えスペースも用意してあり、快適な環境で暖かい衣類に着替えることが出来た。その後、牛丼を注文して昼食に。胃痛・下腹部痛は残る物の、何か腹に詰めておかねば。時間をかけて完食し、部屋へ戻る。5人部屋だが私しか案内されていない。2段寝床の下に布団を敷き、横になる。登山をしに来ているのに午睡できるこの贅沢。堪りませんな。こんな至福のひとときがあっただろうか。いや、ない。
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 夕方になり、食事前、乾燥室に行ってみる。濡れ果てた衣類はあらかた乾いていた。恐るべき大型乾燥機。靴下や手袋は湿気を帯びていたので翌朝取り込むこととし、乾いた衣類を再度身に付け夕食へ。この日のメニューも魚メイン。健康的ですな。相変わらず食欲はないが無理に詰め込む。吐気をもよおすが気にしない。時折、前に座る白人男性が話しかけてくる。お互いの登山行程を話すと、コチラの行程に興味を持ったようだった。同行しているであろう女性2人も加わり、山談義に花が咲いた。この日は暖かいお茶はお変わりした物の、ついに御飯・味噌汁をお代わりすることはできなかった。

 夕食を終え、歯磨き雪隠へ。一通り所用を終えた後、受付周辺の各種パンフレットなどに目を通す。幸運にも高速バスのパンフレットがあり、下山後の交通手段を調べる事にした。恐らく明日は穂高岳山荘まで。下山するのは明後日の土曜日になりそう。0400に穂高岳山荘を出発するとして、ロープウェイにしほたかぐちに到着するのは10時半前後。そっから新穂高に降りて風呂入って昼飯喰って…バス乗るのは12時頃やな。新穂高からバスん乗って高山行って。そっからバスで名古屋行くか。時間かかるけど名古屋からしらさぎ乗って帰ったらいいやろ。大まかな時間を確認し、自宅までのルートを確定した。
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 結局、私が宿泊する部屋にはもう1人入室があったのみで、5人部屋を2人で使用することとなった。彼は若いトレイルランナーと言った風体で、新穂高から双六まで上ってきたと。天候が悪いのに頑張る人だ。明日は近場を回ると言っていたが、天候が悪いので躊躇しているらしい。そりゃそうだろう。山は天気が良くてなんぼ。風景が楽しめない登山なんて苦行以外の何物でもない。互いに明日以降の安全を祈りつつ、この日は就寝した。
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